コラムcolumn
2020年11月05日(木)
シナリオライターの実績公開
前回に引き続き、シナリオ制作における実績公開の話から。
そもそも、なぜ公開不可とされる場合があるのかというと、
1:そのクライアントが以前、実績公開に関してトラブルがあった
わりとよく聞く話です。
特にSNSが普及してからは、個人のライターさん含め実績を
発信していることが多いと思うのですが、
ここでクライアントの許諾する範囲以上の情報を出してしまう、
もしくは誤った情報を出してしまうと以後NGとなりがちです。
具体的には一部しか書いていないのに全部自分で書いたように
発信してしまう。またライターの色で見てもらいたくないため、
どのルートやキャラクターを担当したかは伏せて欲しいと言われていたにも
関わらず、そのまま公開してしまう……など。
難しいのは、自分でそんなことをしたことがなくとも、
「前に使ったライターさんが……」と言われてしまう場合もあるということ。
逆に自分がミスると他の人の迷惑にもなるので、実績公開時の情報に関しては、
必ずクライアントの確認を取った上で行うことをオススメします。
(最近ではプレビューのスクリーンショットを求められるところも増えてます)
2:ライターの名前、カラーで判断されたくない
上にもちょっと書きましたが、レーベルやブランドのカラーをより出したい時、
作家性の強いライターさんの名前をNGとされることがあります。
こうなるとゴーストライターに近いので、その分、ギャラの交渉を
してみても良いかと思われます。
3:ライターの引き抜き対策
シナリオ制作会社側から言われることもあるらしいのが、これ。
(ウチは言いませんよ……!)
有能な方の名前がわかると、他の会社やクライアントから
直接仕事が行ってしまう可能性があるため、名前を伏せて囲い込む感じです。
4:トラブルシナリオライター対策
3とは逆パターン。不人気や以前トラブルを起こした人などを使う代わりに、
名前は出さない……という条件にする感じですね。
そんなわけで実績公開を不可とされるパターンをつらつらと書いてきましたが、
複合することもあると思いますし、これ以外の事情もあると思います。
ただ、ライターとしてはやはり実績公開が次作の営業に繋がることが多いので、
なるべくなら公開出来るよう交渉していくのが良いでしょう。
弊社でもクライアント様には、基本的に公開許可をお願いしています。
とはいえ、上記のようにSNSでの不可案件などもありますので、
詳細は下記の業務実績ページをご確認頂けますと幸いです!
https://www.ele-ph.com/category/works/
日暮茶坊